結論 OCCは「持っている客室のうちどれだけ売れたか」を示します。OCCを上げるためにADRを下げすぎたり、清掃・人件費・OTA手数料が増えたりすると、利益が残らない高稼働になります。必ずADR・GOPマージンと併せて見ます。
定義
OCC(Occupancy Rate / 客室稼働率)は、一定期間にホテルが販売可能だった客室数のうち、実際に販売した客室数の割合を示します。USALI準拠の基本指標で、ADRとセットでRevPARを構成します。
計算式
OCC = 販売客室数 ÷ 販売可能客室数 × 100(%)
例: 月間販売可能客室数 3,000室、月間販売客室数 2,400室の場合、OCC = 2,400 ÷ 3,000 = 80%。
「販売可能客室数」は、改装中・故障で販売できない部屋を除外する点に注意します。
業界実勢のOCC(2025年・観光庁実績)
観光庁の宿泊旅行統計調査(2025年)では、施設タイプ別の客室稼働率は以下のレンジで観測されました(出典: 観光庁 宿泊旅行統計)。
- ビジネスホテル:75.3%(インバウンド・出張需要が支える)
- シティホテル:74.2%(都心部のレジャー・MICE)
- リゾートホテル:50%台(季節性が強い)
- 旅館:30〜40%台(料金体系・運営効率の差)
- 簡易宿所:50%台(インバウンド・長期滞在)
高OCCでも利益が残らない構造
- ADRを下げすぎ:稼働は上がるがRevPAR・GOPは伸びない
- OTA手数料増:直販比率が下がりコミッションが膨らむ
- 清掃・人件費の累積:稼働日数増で運営費が比例増加
- 長期滞在比率の偏り:ADRが下がるが収益は安定するケースもある
関連用語
- ADR ─ 平均客室単価。OCCとセットでRevPARを構成
- RevPAR ─ ADR×OCC
- GOP ─ 営業総利益。OCC上昇が必ずしも増えない
- レベニューマネジメント ─ OCCとADRの最適化
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よくある質問
OCCとは何ですか?
OCC(Occupancy Rate / 客室稼働率)はホテルが販売可能な客室のうち実際に販売した割合で、販売客室数÷販売可能客室数で算出します。需要量と運営効率の指標です。
高OCCでも利益が残らない理由は?
OCCを上げるためにADRを下げすぎる、清掃・人件費・OTA手数料が増える、客層の質が下がる、長期滞在比率の偏り、などの理由でRevPAR・GOPが伸びないケースがあります。OCC単独ではなくADRとセットで見る必要があります。
OCCの目安は?
観光庁宿泊統計の客室稼働率では、ビジネスホテルで75%超、シティホテルで70%超のレンジが2025年実績で観測されました。アパートメントホテル等の長期滞在型は85%超を狙う物件もあります。立地・施設タイプ・季節性で大きく変動します。
最終更新日: 2026年5月8日