結論 インバウンド分析は「量×単価×国別構成×滞在先」の4軸。3つのマクロ統計を組み合わせ、自施設の客層構成と照合してADR・OCC・RevPARの予測精度を高めます。2026年1-3月期は訪日客約1,050万人(JNTO推計)、1人当たり消費22.1万円、宿泊費構成比36.7%です。

データ3系統

3系統は更新頻度・粒度・タイムラグが異なります。JNTO訪日外客統計は月次で翌月15-20日に速報、国・地域別で約20カ国を網羅。観光庁宿泊旅行統計は月次で2か月遅れに概数公表、3か月遅れに第2次速報、都道府県別・施設タイプ別(ホテル/旅館/簡易宿所/民泊)・外国人/日本人別の延べ宿泊者数とOCCが取れます。訪日外国人消費動向調査は四半期ベースで翌四半期半ばに公表、1人当たり旅行支出・費目別構成比・滞在日数を国別で取得可能。例えば2026年1-3月期では訪日客1,050万人×平均消費22.1万円=旅行消費総額2兆3,378億円という積算が成り立ち、うち宿泊費は8,571億円(構成比36.7%)。これを観光庁宿泊統計の外国人延べ宿泊者数(月次)と突合すると、外国人ADRの推計値が逆算できます。

データ系統更新頻度主な粒度タイムラグ
観光庁 宿泊旅行統計月次/四半期都道府県×施設タイプ×内外国別2-3か月
JNTO 訪日外客統計月次国・地域別(約20カ国)15-20日
観光庁 消費動向調査四半期国別×費目別×滞在日数1.5か月
各J-REIT月次運用月次個別物件のADR/OCC/RevPAR15-25日
  • 観光庁 宿泊旅行統計: 月次・四半期、都道府県別・施設タイプ別の延べ宿泊者数・OCC
  • JNTO 訪日外客統計: 月次、国別の訪日外客数(20-30カ国)
  • 観光庁 訪日外国人消費動向調査: 四半期、1人当たり消費額・宿泊費比率
  • J-REIT月次運用報告書: 個別物件のADR・OCC・RevPAR、宿泊客の業績反映

四半期分析の手順

実務手順は5ステップで標準化できます。第1にJNTOの月次速報で国別訪日客数の前年同月比・対2019年比を確認、特に中国(2026年3月は2019年比60%程度)、韓国(150%超)、米国(140%程度)の3カ国の伸び率を主要シグナルとします。第2に観光庁宿泊統計でエリア別の外国人延べ宿泊者数とOCCを追跡、東京83%、大阪85%、京都78%、北海道75%、沖縄72%等を四半期平均で比較。第3に消費動向調査で1人当たり宿泊費(2026年1-3月期で平均8.1万円程度)を見て、自施設の平均泊単価×平均泊数と比較し、市場平均との乖離を測定。第4に自施設PMSデータと突合し、客層別ADR・直販比率・滞在日数を分析。第5に来期(次の四半期)のADR・OCC予測に反映し、レベマネ・販売チャネル戦略を再設計。この5ステップを四半期ごとにルーティン化することで、市況変動への意思決定スピードを月単位から週単位に短縮できます。

ステップ使うデータ意思決定への翻訳
1. 国別客数推移JNTO月次客層ミックスの修正
2. エリア別量・OCC観光庁宿泊統計競合セット選定の見直し
3. 国別単価動向消費動向調査ADR上限設定
4. 自施設PMS突合社内データ客層別の販売戦略修正
5. 来期予測反映上記4データ統合BAR・MLOS・OTA設定
  1. JNTOで国別訪日外客数の推移を確認(前年比・対2019年比)
  2. 観光庁宿泊統計で延べ宿泊者数・OCCを地域別に追跡
  3. 消費動向調査で1人当たり宿泊費の動向
  4. 自施設の客層構成と照合(PMSデータ突合)
  5. 来期のADR・OCC予測に反映(BAR・MLOS設計)

よくある質問

インバウンド分析の主要データは?

観光庁の宿泊旅行統計(量・OCC・都道府県別)、JNTOの訪日外客統計(国別・月次・10日後速報)、観光庁の訪日外国人消費動向調査(四半期・1人22.1万円・宿泊費比率36.7%)の3系統が中核です。これらを自施設の客層構成と照合してADR・OCC・RevPAR予測の精度を高めます。

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